第104回選手権奈良大会決勝・再戦
2022/09/11
奈良大会決勝再試合@佐藤薬品スタジアム
(7回制)
生駒
000 002 0-2
001 002 X-3
天理
(生)北村、丹羽ー篠田
(天)南澤、北田、渡辺-山村
本;内藤①(天)
三;矢野(生)
試合内容
今年7/28に行われた第104回選手権奈良大会決勝の再戦。当時新型コロナウイルスの集団感染により大幅なメンバー変更を強いられた生駒高校。天理もそれに対して手を抜くことなく果敢に攻め21−0の勝利、しかし試合後の両校に笑顔はなかった。両校ともに晴れない思いを抱える中、天理側の提案で発足したこの決勝戦の再戦がついに9/11に行われた。
3回裏;2番原のセンター前タイムリーで天理1点先制
6回表;二死1塁から2番矢野の右中間タイムリースリーベースで1−1同点。さらに二死3塁から3番熊田のショートゴロ内野安打で1点追加し1−2と生駒逆転
6回裏;先頭の4番内藤がレフトへ特大のソロホームラン、2−2同点。さらに連打と四球等で一死満塁から9番角田のショートゴロの間に1点。3−2天理逆転
9回表;最後のバッターを中飛に打ち取って試合終了。試合後は決勝のあの日に叶わなかった歓喜の輪、生駒と一緒に。
7イニング制の特別ルールで行われたこの再戦は、両者の意地と気持ちがぶつかり合う接戦に。初回から塁を賑わせた天理が3回にタイムリーで1点を先制するが、生駒も先発北村の力投と堅守で失点を最小限に抑える。1−0で迎えた6回表、生駒が二死から2番矢野の三塁打、3番主将熊田の内野安打で一気に逆転。このまま終わるまいと執念の攻撃で試合をひっくり返す。残る攻撃は2イニングとなった天理だったが、直後の6回裏先頭の4番内藤がいきなりホームラン。この夏封印されていた雄叫びも飛び出す特大の一発ですぐさま2−2同点とすると、その後2本のヒットと死球で一死満塁としてから9番角田の内野ゴロの間に3塁ランナーが生還し3−2。奈良チャンピオンが意地の再逆転でリードを取り戻す。最終回の生駒の攻撃は、夏ベンチ入りのなかった天理の3年生左腕渡辺がきっちり3人で締め試合終了。3−2、あの日の試合とは打って変わって1点を争う接戦。天理が逆転で制して見事”優勝”を飾った。
試合終了時には夏の予選で封印していた歓喜の輪がマウンドに。そしてここに生駒の選手たちも加わり、対戦した両校が一緒に歓喜の輪を作るという類稀な美しい光景がナイターのサトスタに広がった。勝敗以上のものがそこにあった証拠、この歓喜の輪が示すように両校優勝と言って過言でない素晴らしい試合でした。
メモリアルゲームに近い試合でしたがそんな言葉はどこにも見当たらないくらいの真剣勝負。生駒が本当に強かったこと。そしてそれに勝つ天理、やはり奈良のチャンピオンだったこと。どちらも証明されたと思います。これが104回目の夏の、天理112代の最終章だったんだと…
素晴らしい以上の言葉が見つかりません。生駒高校、天理高校、改めて感動をありがとう。そして本当にお疲れ様でした。
「つなぐ 心ひとつに」
これからも両校そして両校選手を応援させていただきます。