【中軸で息を吹き返す底力の逆転劇】第108回全国高校野球選手権大会3回戦・高川学園戦
第108回全国高校野球選手権大会 3回戦・成績
2025/8/15(土)
選手権大会3回戦@阪神甲子園球場
天理
000 004 020-6
100 110 000-3
高川学園
(天)長尾ー小澤
(高)木下、宮崎、木下ー河内山
二;中西、山中、大塚(天)河内山(高)
試合内容
1回裏;無死1,3塁から3番三沢の遊ゴロの間に1点。高川学園先制。0-1
4回裏;二死1塁で7番河内山右中間タイムリー2塁打。0-2
5回裏;二死2塁から3番三沢左前タイムリー。0-3
6回表;無死1,2塁で5番関村中前タイムリー。さらに無死満塁として7番大塚・8番小澤に連続押し出し。一死満塁で1番山中の中犠飛。この回一挙4点で天理逆転。4-3
8回表;一死満塁で1番山中右翼線2点タイムリー二塁打。6-3
9回表;先発長尾がランナーを許すも最終回を無失点に抑え試合終了。長尾二試合連続完投勝利。6-3
”クリーンナップ三連打から息を吹き返した打線。底力の勝負強さの逆転勝利”
前半の3点ビハインドを6回に一挙逆転、8回にもダメ押しの2点を奪い、投げてはエース長尾の二試合連続完投で逆転勝利。天理が2017年以来夏9年ぶりの準々決勝進出を決めた。
天理は前半2回表無死3塁、3回表無死1,3塁、5回表二死1,2塁と再三の好機で得点できない状況が続き、その間1回・4回・5回に1点づつを失い0-3。足も絡めてチャンスを広げる高川学園のペース前半5回を3点ビハインドで折り返す。
6回表に先頭3番永井が中前にしぶとく落とすヒットでこの試合四度目の先頭出塁とすると、ここから4番金本・5番関村の連続安打でクリーンナップ3人で1点を返す。続く6番前田が四球を選び無死満塁とすると7番大塚・8番小澤が二者連続押し出しで同点。さらに一死満塁から1番山中の中犠飛で1点勝ち越し。この試合もグラウンド整備明け6回にビッグイニングを作り、クリーンナップ3連打から始まる打者一巡4得点で試合を一気にひっくり返した。8回には一死満塁から1番山中の右翼線2点タイムリーでダメ押し。6回以降の後半は完全に主導権を取り戻し試合を決めた。
投げては初戦に続く先発となったエース長尾が失点こそするものの連打を許さず崩れない粘投。勝ち越した6回以降は走者を許しながらもコーナーへの制球よくストライク先行で無失点、味方の球際強い堅守にも支えられ許した安打は5本、9回3失点10奪三振で二試合連続完投勝利でベスト8進出を決めた。甲子園で二試合連続二桁奪三振は天理高校史上初という記録付きの力投・完投劇となった。
高川学園は初回に内野ゴロの間にノーヒットで先制点を奪うと、4回には二死から長打、5回は盗塁絡めてタイムリーと、長尾からヒットが出ない中でもじわじわ点差を広げる。先発のエース木下は伸びのある直球と変化球を巧みに駆使し、ピンチを招きながらも要所を抑え天理にあと一本を許さない。自身のプレーだけで二つの併殺を奪うフィールディングの良さも発揮し、気迫溢れる投球と相まってまさしく前半は”木下劇場”。前半5回は完全に高川学園ペースだった。後半天理が地力を見せ逆転を許したが、序盤から機動力を絡めたチャンス創出など積極的に仕掛け天理がやりたい展開を先に実行。昨年夏から続く3季連続出場の実績よろしく常に主導権を握る試合運びの上手さを見せた。
甲子園における天理の2点差以上の逆転は2004年夏青森山田戦以来。全国レベルの相手に劣勢を跳ね除け掴んだ勝利。リードを許す中でも耐え続け、持ち味の集中打で力強くそして鮮やかな逆転劇。”守り勝つ”を標榜するチームが守り耐え抜き、往年の打棒天理復活かのようなゲームを甲子園でやってのけた。
次戦準々決勝は三重との対戦が決定。二試合連続二桁安打の打線の繋がりと勝負強さ、そして長尾が連続完投した投手面の起用が注目される。夏のベスト8、全国トップレベルの戦いがここから始まる。どこがきても相手関係なく自分たちのやるべきことを。守り勝つ野球で次戦も一戦必勝で望む。
Screenshot