第104回全国高校野球選手権大会2回戦・成績
2022/8/12(金)
第104回全国高校野球選手権大会2回戦@阪神甲子園球場
海星
121 000 000-4
100 000 010-2
天理
(海)向井、宮原ー西村
(天)南澤、中川-山村
二;河内2(海)内藤2(天)
試合内容
海星が天理エース南澤の立ち上がりを攻め1〜3回まで毎回得点の4得点。投げては先発向井が変化球を駆使し天理打線を粘り強く抑えエース宮原に継投。ピンチでも再三の好守を見せ相手の粘りを凌いでリードを守り切った。天理は8安打を放ち序盤から塁を賑わせるも相手投手の低めへの丁寧な投球や好守備に阻まれ14残塁とチャンスを活かしきれず、5年ぶりの3回戦進出はならなかった。
1回表;一死3塁から3番丸本ライト前タイムリーで海星1点先制
1回裏;一死1、2塁から4番内藤がレフト線へタイムリーツーベースで1-1同点
2回表;二死2、3塁から1番河内のライト前タイムリーで海星2点勝ち越し
3回表;一死2、3塁から6番平尾のレフトへの犠牲フライで1点追加
8回裏;二死1、3塁から1番藤森のサードへのタイムリー内野安打で1点
9回裏;無死から4番内藤がライトへのツーベースで出塁するも後続続かず。二死2塁で代打下林が空振り三振に倒れ試合終了
立ち上がりまだ落ち着かないエース南澤に対し浅いカウントから積極的に打っていった海星。3回までで8安打を浴びせ4得点をもぎ取って試合の主導権を握った。天理の2度の満塁機を無失点に抑える粘りの投・守。特筆は2回裏二死1、2塁と8回裏二死満塁の場面。それぞれ3番戸井を迎えた場面でセンター、セカンドのファインプレーでピンチを凌いだ。抜けていれば同点、勝ち越しを許しかねない場面、初戦から続く堅い守りで天理のチャンスの芽を摘み主導権を渡さなかった。
天理は序盤から相手のペースで苦しい試合運びとなり、攻撃もチャンスであと一本というところを悉く好守備に阻まれ悔しい敗戦となった。しかし初戦完投で2試合連続先発の南澤は3回以降は無失点。ゼロが続いた終盤8回裏には二死からチャンスを作って得点を返し意地を見せた。中盤以降のチャンスでは大観衆を巻き込み、ナイターの甲子園でチャンステーマ”ワッショイ”の大応援。もはや伝統となった終盤の粘り強さ、底力をこの試合も発揮し名門天理の存在感を見せつけた。
この112代の選手たちはコロナ禍の真っ只中に入学、イレギュラーの状態から高校野球をスタートした。勝負の舞台を奪われた先輩たちや制限下での活動を余儀なくされた先輩たちの姿を間近に見てきた世代。そんな彼らが最後の春夏の甲子園出場を果たし、しかも復活した大観衆の甲子園でのプレーが叶ったことは大変感慨深い。それだけではなく奈良大会決勝戦の相手生駒高校を始めとした奈良の敗れ去ったチームの思いも胸に戦い抜き、チームの合言葉”繋”を野球でも野球以外でも体現した112代の選手たち。3年連続の選抜出場に加え5年ぶりの夏、そして7年ぶりの春夏連続の甲子園出場を果たし、夏は1勝を挙げ勝利の校歌を響かせた。
地方遠征や夏の奈良大会等、甲子園以外の試合も見させて頂きいつも彼らのワンプレーワンプレーに胸を打たれ、夢を見させて頂きました。春も夏も甲子園に連れてきてくれてたくさんの素晴らしいプレー、感動を与えてくれた選手たちには感謝の念が絶えません。今まで応援させてくれて本当にありがとう、そして本当にお疲れ様でした。
既に新たな歩みを開始した天理高校野球部を、そして3年生たちの今後の野球人生をこれからも応援させて頂きます。