現役世代

【秋春連覇!2年連続25回目優勝!】春季奈良大会通算成績

令和7年度春季近畿地区高校野球大会奈良県予選
勝ち上がり

2回戦    10-0高田(7c)
3回戦  15-0西大和学園(5c)
準々決勝13-0橿原(7c)
準決勝 8-0橿原学院(7c)
決勝    1-0奈良大付

5試合合計 47得点/0失点
※1試合平均 9.4得点/0.0失点

大会通算 投手・打撃成績

選抜甲子園が明け心機一転臨んだ春季奈良大会。特に投手の面々を一新して臨んだ今大会は、毎試合複数投手の継投で公式戦経験の少ない投手も含め計7投手を起用し、終わってみれば5試合で無失点。下坊・伊藤の両輪で勝ち上がった昨秋から投手陣の底上げは大幅に図られた。打っては準決勝まで全試合コールド勝利。本塁打は松村の二本のみと長短打を重ねランナーを動かし主導権を握る攻めで接戦でも着実に得点を重ねた。5試合47得点の打線と盤石の投手陣で春季大会2年連続25回目優勝、昨秋に続く秋春連続の奈良大会制覇を果たし2年連続の春季近畿大会へ駒を進めた。

<打線>
5試合47得点、打率.391。決勝を除く全試合で二桁安打を放った。際立ったのは機動力を絡めた攻めで、5試合14の盗塁を記録し、塁に出ればランナーを動かす積極的な仕掛けが目立った。犠打飛が昨秋から半減だったが打って走らせてつなぐ攻めが得点力を裏打ちする。
本塁打は松村の2本のみで長打も全体的に秋より少なかったが、低く強い当たりで外野の間を抜くシェアな安打が目立つ。
選抜から打順を変え1番冨田、4番赤埴の形で1番4番を入れ替え、冨田・永末・下坊・赤埴の1~4番は5試合を通じて不動、出塁率も決定力も高いこの上位打線が機能した。2番永末がチームトップの10安打、3番下坊4番赤埴がそれぞれチーム二番目の8安打を放ったことがそれを示しており、打点も1~4番で3分の1強をたたき出した。5番主に5番に座った石黒も.467を記録し長打力としぶとさを兼ね備える。クリーンナップのあとはかつて中軸も打った強打者6番伊藤、7番には勝負強く長打もある石井が座る。8番には堅守の金本が入り今大会は5安打とシャープな打撃。今大会打者としても覚醒した投手の松村が2本塁打でチーム唯一本塁打を記録、準決勝では満塁本塁打も放ち打数が少ないながら6打数5安打の.833、チームトップの8打点を記録した。打線は日替わりでヒーローが登場し打順に波がなく切れ目がない。
エラーは5試合で二つのみ、遊撃手赤埴を中心に守りも固く、接戦となった決勝の奈良大付戦でも堅守で先発橋本を盛り立て奈良大付のチャンスの芽を摘んだ。打撃成績は高水準だが堅い守備からリズムを作り接戦を制した奈良大付戦がこのチームの理想形か。”守り勝つ野球”を体現する野手陣の活躍だった。

<投手>
選抜からもっとも様変わりしたのが投手の陣容だろう。松村、伊藤、長尾、小寺、橋本、新井、岡田と計7投手を起用、決勝までの全4試合を3投手以上の継投で勝ち上がり5試合通じて1点も失わなかった。今春背番号1を背負ったのは松村、春先から転向したアンダースローの投球にはキレと伸びがあり、相手打者を詰まらせて打ち取る。昨秋はわずか2試合4イニングの登板だったが今春は3試合に先発し、先述の打撃のブレイクも相まって名実ともに天理の新エースに名乗りを上げた。
昨秋からベンチに入る2年生左腕橋本がチーム最多4試合に登板、準決勝まではリリーフで好投も決勝奈良大付戦で公式戦初先発を務めた。橋本もこの春からサイドスローに変えたフォームから球威あるボールで強気にインコースを付き奈良大付を寄せ付けない。結果103球初完投でノーヒットノーラン、非の打ち所のない快投で絶大なインパクトとともに頭角を現した。球威抜群の3年生長身右腕小寺、それぞれ2年生の長尾・新井・岡田がリリーフで好投し、松村・橋本以外は公式戦初マウンドという投手たちが持ち味と力を存分に発揮し、見事全試合無失点での優勝を成し遂げた。背番号5、秋のリリーフエース伊藤も準々決勝で5回5奪三振無失点と盤石の投球、四死球一つで制球にも磨きをかけた。
選抜まで下坊・伊藤の両3年生右腕を絶対の軸にしていた中、伊藤は1試合5イニングのみ、前エース下坊は一球も投げずに奈良の頂点へ。投手力の大幅な底上げと実戦経験を得て、盤石の投手陣が”守り勝つ”今の天理野球の中心となって近畿他府県の強豪たちに今後臨んでいく。

春季奈良大会優勝で県内公式戦10連勝、新チーム以降県内無敗で近畿大会へ臨む。昨秋に東洋大姫路、今春選抜で山梨学院に敗退。敗戦の中で全国レベルを知った選手たちが更に力をつけて掴んだ優勝となった。完成形に近づきつつある”守り勝つ野球”を近畿大会でも展開できるか。
今春の近畿大会は自県奈良県の開催で県大会5試合を戦ったさとやくスタジアムで他府県優勝校と試合を繰り広げる。本日(5/13)時点で東洋大姫路、滋賀学園、智辯和歌山と軒並み選抜出場校が近畿大会進出を決めており、奈良大会での5試合を自身に、地元奈良で近畿の頂点を極めたい。チームが目指す日本一へ力の試される近畿大会、しかしどこが相手でも奈良大会で繰り広げた彼らの野球の形を貫きたい。組み替えた打順の機能と投手陣の奮起、そして緊張の接戦を制した決勝奈良大付戦が自信と勢いになったはず、近畿の頂点も掴み取れ!

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ABOUT ME
kosuke@天理野球部応援
新潟出身東京在住。2004年〜天理高校ファン。高校野球は地元新潟県勢と天理高校を応援してます。生きてるうちに天理高校と新潟県勢の全国制覇が見たい!