現役世代

【紫と朱の名門、雨中の熱戦】春季近畿大会1回戦・智辯和歌山戦

春季近畿地区高校野球大会
1回戦・成績

2025/05/24(土)
春季近畿大会1回戦@さとやくスタジアム
天理
000 001 020-3
002 050 000-7
智辯和歌山
(天)伊藤、松村、橋本、大形、長尾ー石井
(智)渡邉、宮口、和気ー山田
三;下坊(天)
二;冨田、林田、石黒(天)藤田、荒井2、大谷(智)

試合内容

3回裏;二死1,2塁から5番荒井の2点タイムリー二塁打、智辯和歌山先制。0-2
5回裏;一死1,2塁から5番荒井の2点タイムリー二塁打、更に一死満塁としてから押し出し四球、暴投、遊ゴロの間の得点でこの回一挙5得点。0-7
6回表;一死1,3塁で5番石黒右前タイムリー。1-7
8回表;一死1,2塁から5番石黒左翼線2点タイムリー二塁打、天理終盤追い上げる。3-7
9回表;智辯和歌山3人目の和気が三者凡退に抑え試合終了。3-7

春の近畿大会開幕戦、自県開催の今大会に奈良1位で臨んだ天理は初戦で選抜準優勝校・智辯和歌山と顔合わせとなった。
試合は先攻を取った天理が序盤はチャンスを重ねる。1回表、先頭の1番冨田が初球を捉えて左中間2塁打、いきなり先制のチャンスを作るも後続続かず無得点。3回表もヒットの8番林田を犠打で送って一死2塁とするも無得点。選抜準優勝投手で公式戦は久しぶりの投球となった智辯和歌山エース渡邉が踏ん張る。
先制は智辯和歌山、3回裏二死1,2塁で5番荒井が右中間を破るタイムリー二塁打で2点先制を許す。5回裏にも一死1,2塁から5番荒井が右越えフェンス直撃のタイムリー二塁打で2点を追加。3人目の継投で登場した天理橋本、奈良大会決勝でノーヒットノーランの左腕をいきなり打ち砕いた。この一打で橋本に与えた印象は大きかったか、以降は押し出し四球、パスボールも絡みこの回一挙5得点で流れを掴んだ。
天理は直後の6回表、先頭の3番下坊が左中間3塁打で出塁、5番石黒の右前タイムリーで1点を返すと、8回表にも一死1,2塁から5番石黒の左翼線二塁打で二者が生還し3-7。しかし追い上げもここまで、最終回は智辯和歌山3人目の和気が三者凡退に抑え智辯和歌山が雨中の熱戦を制した。

負けず劣らずシャープなスイングで鋭い打球を飛ばし、先攻を取り前半から押していった天理だったが序盤のチャンスをものにできなかった間に相手打線に捕まった。投手は選抜を経験し今大会で背番号10となった伊藤が先発、エース松村、橋本、大形、長尾と5投手で繋いだ。制球を乱した印象はないものの合計12四死球、智辯和歌山打線の圧がもぎ取った。なかなか相手打線の流れを止められない中5人目の2年生右腕長尾が粘投する間に追い上げたが及ばず。
安打数は同数の8本を放ち、長打4本も同数、天理の方はエラーなし。しかし中盤までのチャンスを逃さず捉え、隙も見逃さなかった智辯和歌山。力の差は少なくともその隙の無さが相手への圧となり、点差となり表れる形となった。

この春は投手を中心に選抜でベンチ入りや出場のなかった選手の台頭で奈良大会を制覇、特に守備は奈良大会から通算しても6試合でわずか二つ、奈良大会決勝に示されるようにその投手と守りから攻めのリズムに繋げる形ができ、チームが掲げる”守り勝つ野球”はさらに仕上がった。一方で秋に続く近畿大会出場で全国上位校との試合も経験し、目指す日本一の存在と距離も見えただろう。3年生には昨年・一昨年と公式戦を経験してきた選手も多く、今春には選抜の舞台も経験。集大成の最後の夏に奈良の頂点を極め、選抜の忘れ物=甲子園での勝利を取りに行くべく、115代最後の夏に向けたラストスパートがここから始まる。
まずは春季大会お疲れ様でした!今夏はどこよりも長い夏にしよう!

 

ABOUT ME
kosuke@天理野球部応援
新潟出身東京在住。2004年〜天理高校ファン。高校野球は地元新潟県勢と天理高校を応援してます。生きてるうちに天理高校と新潟県勢の全国制覇が見たい!